桜田美津夫『物語オランダの歴史』(中公新書)

hyoushiari
桜田美津夫
『物語オランダの歴史』
(中公新書)

 

 今回は、「新書」の紹介です。新書とは、おおよそ縦18cm×横11cmの大きさの書籍です。
中公新書『物語 歴史』シリーズは、歴史を知るための入門として利用しやすく、読みやすいのが特徴です。特に高学年生は、「新書」が課題や小論文に活用できるものもあります。この機会に、ぜひいろいろな新書を手に取り、利用して欲しいと思います。
 今年2020年は、ウィリアム・アダムズ(三浦按針)の没後400周年です。彼はヤン・ヨーステン(耶揚子)らとともに、オランダ船・リーフデ号に乗って日本へやってきました。そのとき、来日したオランダ船員らに接見したのが徳川家康であり、アダムズらは後に家康の外交顧問として働くことになりました。
 このような外交的側面だけでなく、オランダ独立戦争を通して独立を達成したオランダの様子、レンブラント、フェルメールなど文化・芸術面なども踏まえて本書はまとめられており、改めてオランダという国について関心が高まる一冊になっています。
 MMRCでは、今回、ウィリアム・アダムズ没後400周年の記念展示を行います。あわせてこの本も、当時のオランダを知る資料として展示しています。
 長崎の「出島」だけではない、日本との交流が深いオランダの歴史について、勉強してみませんか。

【参考】MMRCにある、主な『物語 歴史』シリーズ
・安達正勝『物語 フランス革命』中公新書
・柿崎一郎『物語 タイの歴史』中公新書
・志摩園子『物語 バルト三国の歴史』中公新書
・脇田修、脇田晴子『物語 京都の歴史』中公新書 など        (MMRC司書教諭)