カミュ『ペスト』(新潮文庫)

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カミュ
『ペスト』
(新潮文庫)

 “四月十六日の朝、医師ベルナール・リウーは、診療室から出かけようとして、階段口のまんなかで一匹の死んだ鼠につまづいた――”

 アルジェリアのオランで、ペストが発生した。刻一刻と事態が変わる緊迫した状況は、まるで「いま」と同じ。予期せぬ事態、不条理が生じたときに人間はどうやって行動していくのか。VUCAの時代とも言われる現代社会、大切なもの、人は誰かと考えさせられる作品です。

                                  (MMRC司書教諭)